(19) UマチックSPで編集設備    
 あのUマチックSPの画質の確かさ?を見せられてから、長回しはEDベータでゆくしかないにしても、多少なりとも編集が絡むような場合にはVHSよりはるかに馬鹿でかいカセットとはいえ、本格的に挑戦してみたいという欲求がふつふつと沸き上がってきたのです。  私は丁度その頃から少しではありましたが、お客さんからの要望もあり編集的なことも始めていましたし、VP製作依頼なども迷い込む?ようになってきたのです。(^_^ゞ
 ソニーのXVZ-10000という民生用特殊効果も購入し、ダビングも重ねるようになると、EDベータでの編集は、VHS渡し時点での画質においてSーVHS編集にくらべて辛いものがありました。
 しかし、先日のSPの確実さ?に魅かれて編集はUマチックSPでゆこうと決心したのです。
 ただ、長回しものは、Uマチックの時間制限(ポータブルで20分、据置デッキでも60分)のために、EDベータを継続、イントロ等、一部の編集部分だけUマチックSPを使い、本編部分は画質劣化防止のために、マスターテープからの直接ダビングという方法をとっていたのです。
 そのために、ダビング用デッキはフライングイレースヘッド付きのものを使い、途中で止めたり、中途から重ね書きしてもレインボウノイズが出ないように配慮したものです。(^_^)v
 そんな名残もあり、いまでもVHSダビングシステムは、受けデッキすべてがフライングイレーズヘッド付きのものとなっております。

 さてUマチックSP編集セット導入にあたり、例によってサロン特機の水野さんに問い合わせたのですが、放送用は難色を示したので、今度はビデキンこと、ビデオ近畿に問い合わせたのです。サロン誌の広告にBVU-950が出ていたのです。
 
   信じられないことでしたが、完全新品の950(190万円)が2台で270万円で良いとのことでした。
 放送用でこのような値引きは嘘みたいな話しですが、事実でした。
 ビクターのBRシリーズでそろえれば、更にその約半値ですべてそろってしまうのですが、放送用というあこがれと、事実SーVHSよりは、確かに素晴しいものですから、国民金融公庫から設備資金?ということで借金し、購入を決意したのです。
 融資担当の方は赤字が続いているお店に、何故そんなに高価なものを?と不思議というより、不安を感じていたようです。しかし、連結ベース?では黒字でしたので、融資はOKとなりました。
 でも、このとき借金の難しさ?を勉強いたしました。
 それからほどなくして、局用UマチックSPのデッキBVU-950が2台と業務用ポータブルのVO-8800の導入となりました。
 これで、とにかく画質を優先させたいといった時、シブサンのSPでゆけるというのがなんとも心強いと感じたものです。ヽ(^O^)ノ
 しかし、テロップや特殊効果などを掛けるときは、コンポジット信号での受け渡しになること、その他、民生機と放送機のハイブリッドシステム?のぜい弱性は辛いものがあったりで、学校紹介ものなど、数本のVP製作をやったとはいうものの、270万円の減価償却などほど遠いうちに運命の日を迎えてしまったのです。
   それは、今まで受けた後輩からの挑発とは次元の違うものでした。

 「しらくらビデオセンター」でのビデオ評論家飯田先生の講演会で「ハイビジョンよりきれいなNTSC」でベータカムSPのBVW-50との出会いです。

 

    (20)ベーカムSP、BVWー50だ!続き。