(15) UマチックからEDベータへ逆戻り | ||
そのようなわけでVО6800を使っていたら、妙なことが気になりはじめたのです。 それは、縦縞模様に近い細長い被写体の部分が妙にユラユラするのです。 全体として見ている分には普通は気がつかないのですが、解像度でいうと250本付近の細長い部分が画面のどこかにあると、そこだけかげろうのように、ゆれているのでした。 私は調整不良なのかと思い、ソニーの技術部に電話で問い合わせると、それは「リンギング」という現象で、Uマチックのビデオ信号回路の高域特性が伸びているにも拘わらず、フォーマットの関係で?そうなってしまうのだ、つまり性能が良すぎてそうなるのだ、説明を受けたのです。 私は、ならば性能を少し落としてもらえばリンギングなるものは、消えるのかと質すと、ぼけた感じになって目立たなくなるそうなのだが、今度は、画面全体の画質が悪化するとの説明を受け、結局そういう微妙な画は撮らないように工夫するしか手は無いとの結論になったのです。 しかし、ズームアウトの過程では、どこかしらその様な部分ができてしまい、知ってしまった私の目は、いつもそればかり探すような見方しかできなくなってしまいました。 それでも、それさえ無視?(初めて見る人なら気がつかない?)すれば、画面の爽やかさと安定感は素晴しいもので、しかもポータブルですから、EDV-9000のように、車から10m以内などといった撮影上の制約はなくなったのです。 とにかく、リンギングが目立たないように注意しながら、どこかへ"出かけるときは忘れずに!"と車に積んで、いろいろと撮影をしました。 デイズニーランド(入場不可)入口付近、鳥人間コンテスト会場、乗鞍岳など、思いでに残るシーンでいっぱいです。 |
そして、1年後、ついにEDベータのポータブルがリリースされたのでした。 最初はカメラとの一体型(EDC-50)が出て、数ヵ月遅れてEDV-50というポータブルデッキが発売されたのでした。 私はカメラ部はDXC-M3AやDXC-3000で満足していましたから、当然デッキ部のみを購入し使い始めたのでした。 EDベータによる室内の撮影では、S/Nの悪さ(Uマチックに比べて)が気にはなりましたが、太陽光のもとでは、気になりませんでしたし、やはりテープが小さくて長時間撮れる、そしてEDベータ独特の解像感は充分に魅力的でした。 再びEDベータがポータブルで復活したのでした。 ちなみにこのポータブルはDVCAM出現まで長回し専用機として1997年末まで使い続けました。 ↑ EDCー50(ソニー民生用2CCDカムコーダー)
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(16) DXCーM7登場続き。 |