(14)シブサンのカラーバー再生画(2)    
 なるほど、気がつかないわけでは無かったけれども、そう言われてみると、妙に気になりました。
 大抵は映っている、目的物に視線は行きますので、その背景はあまり気には留めませんでした。多少ノイズっぽいかなと、思っても、例によってきっとこんなもんだろうで済ましていたのです。
 ところが、Uマチックの画をみたあとで、ノイズを指摘されてからは、全体に赤い画面やブルーの暗い画面のステージ画像がやけにノイズっぽく見えてしまうようになってしまったのです。
 Uマチックはどんな条件下でもカメラスルーに近い画を出していたのです。
 解像度だってEDベータの半分しか無いはずなのに、そんなふうには感じません。かえってシャキっとしてみえるのです。M3-AとDXC-3000の解像度の違いの時と同じ感触でした。
 こうなると、何とかしなくてはと、またもや雑誌の通販広告のチェックとなったのです。
 いずれにしても、ポータブルが欲しいと思っていたわけですから、その威力を知ってしまった今はもうどうにも止まりません。
 後輩のいるうちに、ビクターのでは重すぎるし、BVU-110では放送用で高すぎる、VO-6800というのなら、最近出たもので、軽くて使い勝手も良いのではないかと結論?を出して、いよいよ購入の段取りを計ることになりました。
 ちょうどその頃は、M3-Aや3000を買って、BY110が余っているときでしたので、その1台を下取りに出して、VO-6800を買うことにしました。サロンの広告でもおなじみの、フジヤエービックというお店でちょうど中古が出ていまして、直接買い求めにいったのでした。
 そして、VO-6800を使用した初めての撮影は栃木市の文化会館でのアマチュアバンドのコンサートでした。
 
   収録はカメラはDXC-3000、デッキをVO-6800ということでステージの初挑戦。
 PAをやりながらの撮影ですから、被写体が画面から消える?なんてのは朝飯前?のひどいものでしたが、 再生画のすっきり感はすばらしいものでした。
 やはり、S/Nの良さが、落ち着いてスカッとした画を見せてくれたのです。
 ダテにカラーバーの再生画がきれいであった訳ではありませんでした。
 EDベータではちょっと辛いかなと思われるシーン(ステージが暗い、真っ赤な照明等)でも安心して見られるのが嬉しくて、何度も再生しては自己満足の世界に浸っておりました。
 しかし、大きな問題がありました。
 それは、テープが20分しか録画できないのです。これでは、ステージものの録画はできません。最低2時間は長回ししなければならないからです。
 かといって、据え置き型のデッキは、その時点ではもっていませんでしたし、もっていたとしても、重くて運ぶことなど考えられないことでした。
 結局、外のちょい撮りに使うことになり、その結果は家族記録が殆ど、それから約1年間スナップ撮影カメラとして活躍させたのです。
   
    (15) UマチックからEDベータへ逆戻り続き。